ブリティッシュ コケティッシュ フェチティッシュ キャット 童話のはじまりとおわりと幻想の始まり 「彼女が生まれた日の空は青く、海の色も限りなく青くとにかくすばらしい晴れた日だった。 しかし例に漏れず近くて遠い国エチオピアでは3人の子供が飢餓で死んだ。そんなごく当たり前の一日に彼女は生まれた。 それなりの家庭に生まれた彼女はそれなりのえこひいきと いくつもの季節とあたたかな日の光、そしてすこしの豪雨をうけ それなりの性格の少女へと成長した。 相応の年齢になったある日、彼女はホグワーツへ入学する。彼女の生きる日の大部分がそうであるように、 その日もすばらしく晴れた日だった。光る日の中で彼女は今までの人生で見たこともないような人間に出会う。 大抵の人間は彼女の(両親から受け継いだちょっとした器と彼女自身が努力して)作り上げた外見に顔をほころばせるものだ。 しかもその日の彼女には新入学生というきらびやかなフィルターがかかっていたのにもかかわらずだ! その随分後で彼女は彼の好みを発見する。 そして自分を作り変えたのだ。 長年あたためていた計画を実行するのは今日、この日しかない。大丈夫、私は完璧だ。さあ、はじめよう。 」 暗い廊下では大きく息を吸い、ゆっくりとはいた。 「先生! 聞いてください!」 「何だ騒々しい」 休日の朝からやって来る生徒、騒々しく木製のきしみ始めたドアを開け我輩の研究室に侵入し 研究中で集中が必要な我輩の個人的状態などには目もくれず は嬉々とした表情で彼女は紅茶を入れ始める。 勝手に持ち込んだ2人分のティーセットも今では棚の特等席 いつでもすぐに使用できる位置を陣取っている。 「あの、首席カップルを引っ掻き回してきました。次のテストはきっと二人とも散々でしょうね」ニヤリと笑いは言う。 「そうか」 「ちょっと先生、”よくやった”とかそれぐらい言ってくれてもいいんじゃないですか?」 いつものように、の嬉しそうな発言に対して特に何の反応もしめさずに実験の手を進めた。 そしてもいつものようにそっけない我輩に対して、すこしだけ肩をすくめて抗議の意を示す。 「抗議の意」が少しだけなのは、はいつもスネイプの1ミリだけのかすかな笑みを見逃さないからだ。 いつのまにかおたがいの反応にも慣れてしまって、うす暗く、湿った空気の研究室が居心地のいいスペースになってしまった。 早朝のお茶会も深夜の学生にはいささか高度な補習も珍しくはなくなった。 (その補習で扱われる例題は主に人体にマイナスな作用を及ぼす薬品だった、活用法はスリザリン生ならばおわかりだろう) つまりはスリザリン寮にとって理想的な生徒だった。 ”はスリザリンでただしかったのか”と入学当初は言われていた時期もあった。 にどの生徒も教師も(現在も騙されている者が多いので過去形で表現することに少し抵抗を感じるが)騙されていた。 まったく、家柄だけが立派で嫌味ぐらいしかいえない生徒とは大違いだな。 それはそれで便利なのだが、とスネイプはちょうどいい濃さでいれられた紅茶を口に運びながら頭の中でそう思った。 「グリフィンドールの2年生のコはロックハート先生とのお茶会でメロメロで宿題なんて 二の次な状態だし、その副産物として闇の防衛術のテスト問題も手に入りました」 「そうか」 「ほかにも数人の頭のいい生徒には忘却術を軽めにかけておきましたし、今回も私の首席ですよ。」 「だが油断は禁物だ。さっさと部屋に帰って勉強でもしたらどうだ」 今日のは不自然なほどによくしゃべり、よく笑う。なにかおかしい。 「たまには誉めてくださいよ先生」 少し困ったような表情ではほほえむ。彼女はいろんな種類のほほえみをストックしてあるらしい。 「で、今日の用はそれだけか?」 「ああ、違います」 は思い出したように愛用のティーカップをサイドテーブルに置いて言った。 何やら顔がにやけている。 「愛の妙薬 いただけませんか?」 噴出しそうになった紅茶をなんとか飲み下して、彼女の言葉を理解するよう努力しよう。 「今、何といったのだ」 どうか聞き違いであるようにと神に祈ろうと思う、信仰心はまったくないが。 「ですから、愛の妙薬を頂きたいと。なんならレシピと材料でもかまいませんよ」 相変わらずこの湿気の多く暗い研究室には似合わない明度のほほえみを彼女は顔に貼り付けていた。 「誰に、盛るつもりだ」 は表情を変えずに言った「先生にです」 「・・・・・教師まで手玉に取るつもりか、恐ろしい。で、誰なんだ。」 「だから・・」 途切れる言葉 ふさがれた口 柔らかい感触。 たぶんそれは君のくちびるであったと思う 距離が近すぎて焦点が合わない。 「まだ、解りませんか?」 いつの間にか目の前にいた君 気づかぬほどに動揺してたであろう我輩。 足音もなく近寄ってくる猫のような君 ひさしぶりに顔が赤いであろう我輩。 なにも言葉を発する事ができない。 「なにも、いう事はないんですか?」 すこし失望したような表情で彼女は言った 気まずい沈黙が部屋を押しつぶすように圧力をかける。 「それは・・・・」うまく喋ることができない。 「我輩は教師で君は学生であるとか言うんですか?」 「まあ、それは事実だ」 「だからだめってこと?」 「・・・・・。」 「まあ、いいか」はカップに残っていた紅茶を一息で飲み干すとうっすらとわらい立ち上がった。 「今までどれくらい私が努力したかわかります?」テーブルの上のランプの光は弱く、の表情を読み取れない。 「我輩は君の努力は評価しているし、成績にもしっかりと現れているではないか」 「そういうことではなくて」はすこし肩をすくめた「空気読んでよ」 君の言いたい事はよくわかっている、我輩が何年君の担任をしていると思っているのだ。 だがここはやはり教師として「やはり感心しないな」といわざるをえないだろう。 彼女は不機嫌そうに首をかしげる「何がですか?」それをみて我輩はくちのはしをすこしつりあげた。 「薬だ 使わなくとも良い」 「先生、それは私が好きなように解釈してかまわないですか?」 立ち上がっていた彼女はふたたび古びた、しかしいごこちのいいソファーに腰を下ろす。 ただし、今度は我輩のとなりだ。 「身をもって理解するのだな ミス」 彼女はたのしそうに笑った「んん、明日は休みの日だから、ちょうどいいですね?」 深く考え込んだ彼を見てなのか、それとももとからそのつもりだったのか、彼女はずいぶんあとになってから付け足した。 「明日は休みですから、親睦を深めるためにでもどこかに出かけましょうか?」 たぶん、そうなることはないだろう、と彼女は思った。 -------------------------------------------- 和訳は「イギリスのなまめかしい異常性癖な猫」です リメイクなので三人称やら一人称やらごちゃ混ぜになってます。 初期と文章が大分変わりました。 もっとシンプルに文章を書きたいです。 セリフ少なくしたいです。 「あ」「うん」ぐらいに。無理か。 「”がスリザリンだなんて信じられない”と入学当初は言われていた時期もあった 快活でよく喋りよく笑うにどの生徒も教師も (現在も騙されている者が多いので過去形で表現することに少し抵抗を感じるが)騙されていた」 は、お約束という事で。 蚊に刺されていまとてもかゆいです。イッチー&スクラッチー。 トラ 2003/10/11 |