ハロー ウエンディ、グッドナイト、ジュリエット。






左肩に違和感をおぼえる、まぶしい。

家の中から外の景色が一番きれいに見える面積はどれくらいだっただろうか。
たしか、ふすまを手のひら分くらい開き、その隙間から見える細長い景色が一番うつくしいと聞いた事がある。
それが掛け軸のはじまりだったようだ。

とにかく、我輩の部屋のすばらしい窓には、すばらしく厚地の、まったく光を通さないすばらしいカーテンが
ぴったりと隙間なく、一筋の光もこぼさぬようにかかっていたはずなのだが、いや、我輩が昨夜しっかりと閉めた。間違いない。
では、なぜこんなに部屋が朝日に満ちてあかるく、さわやかな冷たい風さえも我輩のほほをくすぐるのだろうか。・・・窓まで開いているのか。

朝、目を覚ましたら、となりに連れ込んだ覚えのない少女が寝息を立てている。

まったく、我輩としては「朝、目を覚ますと、巨大な毒虫になっていた」ほうがまだましである。カフカ、彼はすばらしい作家だ。
もし、ベットからとびおき、光の速さで・・・いやいや、まぶしいからといって、何を考えているのだ、おちつけ。
・・・早歩きで地下のすばらしく心地の良い研究室へ駆け下り、すぐさま適した薬品を調合し、人間の姿に戻るのだが。
もし、呪いであって、薬では解けなかったらどうするだろう・・・まあ、我輩のすばらしい薬に解けぬ呪いなどありはしないのだが
・・・それもまた良い。治療にかこつけてしばらく職務から離れることも良いだろう。
ああ、毒虫としての生活も良いかも知れぬ。とくにあの赤毛は走って逃げ出すだろうな。
その時はいっしょにポッターもひっぱっていってくれ。我輩からもヴォルデモートからも見つからない場所にな。

そして学校からはなれれば、生徒も我輩の生徒ではなくなり、それはとてもよろこばしいことだ。

「起きろ」

我輩は容赦なく彼女からブランケットを剥ぎ取る。風邪でもひいて動けなくなるがいい。

「さむい、眠い、先生」

「ミス。・・・寒いとわかっているのなら、もっとましな服を着ろ」

「制服で寝るとシワになるの」

よく見ると窓からベットまでの道のりには点々と脱いだ制服が落ちていた。

「床にほおっておいてもじゅうぶんシワになると思うのだが違うのか」

引き剥がしたブランケットを彼女に投げ返す。
しかし彼女は寒そうに肩を震わせると、ブランケットを受け取らずに、完全には目を覚ましてはいないようで我輩へ腕を伸ばす。

「我輩は君より体温が低いから貼り付いてもあたたかくはない」

それでも彼女は動きを止めず抱いた。そのまま体重をかけ、我輩をまきこみベットへたおれこむ。
目覚し時計が視界の端へうつった。まだ5時ではないか。あと1時間は眠れた、無駄だ、非常に無駄なカロリーの消費だ。眠りたい。
自分の欲求に素直に生きることを信念としているらしい彼女は、我輩の眉間のしわなど気にもとめないように目を閉じた。このまま眠るつもりか。

「眠りたいのなら自分の部屋で眠ればいいだろう」

「どうせ先生も眠いんでしょ?だから一緒に寝ましょうよ」

人に上にのっかられて眠れる人間がどこにいる。

「それは我輩の問に対する適切な答えではない。人間、早朝は眠いものだ。我輩が君に言いたいことは・・・」

先生、朝からよくそんなにはっきりしゃべれるね、と彼女は目をとじたままでのたまった。話しの腰を折るでない。

「我輩が君に言いたいことは、早くこの部屋から出ていって、我輩に安眠をあたえてはくれないか、ということだ」

「それにしても、どうして今日は窓からなんだ?」

人間なら人間らしく、ドアから入ってきたらどうだ。
そちらなら、侵入者をこらしめられるようなたのしい仕掛けを施しておいたというのに、まったく、彼女はいい機会を逃したものだ。運のいい。

「ピーターパン、ウエンディ、ロミオ、ジュリエット、」

呪文のように、寝言のように彼女はうたうように呟いた。

「すてきでしょ?」

「ほう、すべての結末は破局だな。すばらしい。さあ、破局ついでに我輩の部屋から出て行ってくれたまえ」

「いま、出ていっていいんですか?」

「どういう意味だ?」

べつにー、と彼女はにやりと笑う、我輩もにやりと笑う。
そして開きかけた彼女の口を我輩は・・・ふさぐ。(目には目を、歯には歯を、口には・・・く、意味が違うか?)

「それは、『今、この部屋から自分を追い出すつもりなら、自分との関係を暴露するぞ』『この学校にいづらくしてやるぞ』という意味か」

「・・・・それが何か?」

とめるならいまのうちよ、と彼女の瞳がかたっていた。やめてほしいのは本人の希望だろう、とは我輩はわざわざ指摘しなかった。大人だからな。

「・・・あまいな」

「ええ。私の歯はいつでも先生のために、マジジカル ミー・ショコラでみがいてますよ」

彼女の笑顔と共に歯が控えめに光った。ウンザリする。まるで能無しの奴にそっくりではないか。

「違う、つめがあまいと言ったんだ。よく考えてみろ。この学校にとって我輩と君、どちらが重要なのか」
「まあ、君が退学・・・百歩ゆずるとしても停学。我輩が厳重注意。これくらいだろうな」
「優等生の君のかがやかしい未来・・・・停学も退学も遠慮したいだろう?」

性格悪い・・・・、と彼女がつぶやいたが無視をした。

「とりひきは相手と対等か、自分にとって有利な時だけにするんだな、ミス

「わかりやすいご講義ありがとうございます、先生」

観念したらしく、彼女の語尾はすこしうなだれていてなげやりだった。まあ、自分の非をみとめたということは評価してやろう。

「いや、礼にはおよばんよ。生徒を正しい道に導く事が教師としての使命だ」

そう言って我輩は(彼女を我輩の上から落とし)ベットから起き上がり、この部屋の出口へ歩み寄り静かにドアを開ける。

「さあ、授業は以上だ。帰って復習でもするんだな」

しかし彼女がベットから起き上がる気配はなく、しばらく何かを考えているようすでだまっていた。

「最期に質問があるんですけど、」

「よろしい、それが我輩の安眠へとつながるならお答えしよう」

「私がもう二度と先生に会いにこないって言ったらどうですか?」

にやりと彼女は笑った。我輩は後ろ手でドアを閉め、まったく模範的でない生徒をだまらせるために再度ベットへむかった。

君がそれに耐えられるのだろうか?






「言っただろう?自分が不利になるようなことは言わないほうがいいと」

我輩はなおつづける。

「降参するんだな、

返答はゆっくり考えてかまわない。いくらでも待とうじゃないか。

































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行間ではものすっごいべたべたにイチャラブだとおもいます。
隙間を読んだらしあわせになれるんじゃないでしょうか。
その行間を書き込むのがドリ作家だとか言っちゃいけません。すねるから。

あと、ロックハートのブランド「マジカル ミー」があると脳内設定。
歯磨き粉、石鹸、入浴剤など、おもにお風呂用品の「マジカルミー・ヌード」
香水、化粧品などの「マジカルミー・デコラ」
で、ラッシュなみにウザいセールストークとか。定員の制服ラメラメで。

歯磨き粉とかたぶん魔法かかってて、キラーンって光るんだよ、歯が、歯がね。こー、笑った時とか、写真とったときとか?
そしていいにおい。ティーン(+ロックハートファン)ごようたし?
歯磨き粉にまでラメとか入ってたら嫌だなぁ、青海苔みたいじゃないか。

化粧品はすべてにごっついラメ大量使用。
すべてラメ。ディオールのコレクションメイクのパクりとか


そして先生の洗面台の洗面用品がすべてマジカルミーレーベルになってたら笑う。
授業中に歯ーキラーン。食事中に歯ーピカーン。ロックハート大喜び。「開発中の試供品を差し上げましょう先生!」みたいな。
試供品を使うヒロインおおよろこびみたいな。


または、買い物に付き合わされてまぶしくて帰ってくる、他の生徒に見られて変なうわさとか・・・。





アレ?これネタになるよ??



トラ

2004/5/10


アラナミ>是非とも書いて欲しいものだわ…見たい。