雨に唄えば





は朝からいらいらしていた
休日の朝、ホグズミートにもいける日、それなのに外は暗く、きのうの夜更け頃からの雨はまだやんでいなかった
今日は買いたい物があった、このあいだ買ったミュールをはいて歩きたかった、歩きながらぶらぶらと店先を覗きひやかしたかった
しかし、今日は雨が降っているのだ
雨の日に新しいミュールをはきたくもないし、傘からしたたる雨水を肩へうけたくないし、雨の中を荷物を持って歩きたくない
そして雨の日の列車のシートほど最悪なものはない
こんなぬかるんだ外へなんて出たくはなかったので一緒にホグズミートへと遊びにいくはずだった友人(そして新品の傘を持っている友人にもすこしむかついた)に
具合が良くないと迫真の演技で訴え、薬をもらってくるから医務室へいってくると嘘をつき、明け方からスネイプ先生の研究室に来ていた
マイナスをマイナスを掛けるとプラスになるように、陰湿でつねに沈みまくった先生の顔を見れば少しは気分が晴れるかもしれない
・・・・・そんなことは口実だと自分でもわかっている つまりはただ単純に、先生の顔がみたいだけ(そして抱きつきたいのだ)
石の床を音を立てて歩く まだ外は明るくなりきっていない、すこし赤い空が窓からみえた

一方、セブルススネイプのいる地下の実験室では小さな赤いほのおが鍋の底を焦がしていた
鉱石を粉末に挽き 液体を蒸発させる 水分のとんだ爬虫類の死骸は骨と皮を目を抜き取り肉だけを使う
複雑であればあるほど調合したあとの達成感、充実感は大きい・・・・もっとも、今現在制作している魔法薬は達成感も充実感も感じられないような難易度なのだが
正確に分量をはかり、順番に材料をほおりこんでいくだけでいい 何の緊張もない実験だ
第一段階の工程を完了させたスネイプは反応を確かめるため、につまらなそうに鍋の中をのぞく すべて順調だ
あとはさらに大きな反応のあとに残りの材料を入れて熱するだけでいい まったくもって退屈な作業だ
もともとこの魔法薬は授業の間の休み時間に経過を見に行くくらいでいい魔法薬だ
それでもこのような朝の早い時間に作らなくてはいけない理由は、今が緊急事態に近い状態だからだ
この薬は折れた骨によく効く 
心底つまらなそうに彼は小さくあくびをかいた
しかも骨をおった生徒はグリフィンドール生であるらしい
まったく、とても退屈で嫌な作業だ
作業台の上に転がっていた黒い鉱石を片付けようと手に取った 
この石は溶岩が冷えてガラス質になったものだ ひやりとした感触が気持ちいい
どこでこの鉱石は採取されたのだろうか
たぶんどこかの炭鉱で炭鉱夫により穴の中から掘り出されたのだろう
火山の近く(または昔火山のあった地区)の地面、山肌に横穴を開けてカナリアを連れて穴に入るのだろうか
それではイメージが古すぎるな、さすがにカナリアは連れていなくて、酸素の濃度をはかる機械くらい持ち込んでいくだろう
そしてつるはしももう使わないだろうな 何かもっと画一的で機能的ななにかを使うだろう
そもそも炭鉱夫はまだ存在しているのだろうか をれすら疑問に思えてくる
・・・炭鉱夫という言葉セクシャルハラスメントにあたるのだろうか炭鉱士または炭鉱労働者と表現するほうが
ジェンダーフリーをよしとする現代の風潮にあっているだろう
しかし炭鉱婦など見たことも聞いたことすらもないのだから炭鉱夫でいいのではないかと思うのだが・・・
まあ、そんなことはどうでもいい とてもどうでもいいことだ
・・・・・この石はどのような経緯で我輩の手の中にあるのだろう もとは溶岩のはずだ
地球の中心から噴き出てきて冷えて固まり、土の中(いや、岩の層の中か)から炭鉱労働者の手にわたり、切り分けられ磨かれ
店へ売られていく(小売り、卸しなどの構造は面倒なので省く事にする)彼ら/彼女らへの報酬はこの石一個あたりの価格の何分の一が彼ら/彼女らにわたるのだろうか
あまり多くはあるまい あまりにも沢山の工程を経て我輩の元へ砕かれる為にきたのだ・・・砕くためなのだから磨きの工程は要らないのではないか
縦に割られた時間のどこかでは今も母なる地球は炭鉱労働所/炭鉱経営者によってレイプされつづけているのだろうか
我輩はナチュラリストでも労働者人権保護委員でもない(くわえておくがレイピストでもない)
すべてどうでもいいことだ まったく関係がない 炭鉱夫/婦のことも彼ら/彼女らの給与もすべて我輩のくだらない妄想だ
ただ安定した品質の黒曜石が定期的に手に入ればいい それだけの事だ
鍋の中をのぞく 少しだけ液体の色が変化したようだ だがまだまだ次の材料を入れるタイミングではない
次のタイミングまでに我輩はどれだけのくだらない事を妄想しなければならないのだろうか
・・・・自室から読みかけの本を持ってくることにしよう それが一番有意義な時間のつぶし方だ、とスネイプは思った
そして実験室から自室へ移動するあいだに「時間をつぶす」という非生産的な行為に「有意義」も「無意義」もあるものなのだろうかとさらにくだらない妄想をひろげていった
一度ひろまった思考はなかなか閉じようとしない 思考とはそういうものだ
「くだらない」まったくもって「非生産的」な脳の「消耗」のしかただ

少し赤い空はもう黄色く青く変わり始めていた あの空の色はとても瞬間的な色だ
早く起きなければ見ることはできない 少し眠い目をこすりつつもはすこしだけ得をした気分で石の床の上を歩き、ごつごつした石の階段を下っていった
目的の扉、スネイプの部屋の扉を目の前に手ぐしで髪をなでつける 別にはねているわけではないけれど、癖だ
きい、という音をちょうつがいがたてた 木製のドアの端はすこしささくれていた
絨毯(毛足がつぶれかかっている)を踏み、すこし部屋の中へ侵入する
見慣れた生活観の感じられない部屋 実験室のほうがよっぽど「生きている部屋」のようだ・・・・仕事場のほうが生活の場よりも「生活感」がでているのも変な話だ
「先生?」控えめな声で呼んでみる(だって、気付いてここまで出てこられるよりもベットの中の眠ってる先生を見たいじゃない)呼んだという事実があればそれでいいのだ
すこしまってみても返事はない、風のあたる窓ですらなんの音も立てなかった「先生〜?」返事はないようだ
「もしかして熟睡中?」の脳はこみ上げてくる笑みをこらえる事ができずに頬の筋肉に電気信号を送った 
口の端が上がり、「にやり」という表現の為にでてきたような笑みをもらした
は部屋の中へさらに足を進めた 飲みかけの紅茶のカップを発見して彼女は苦笑するすっかり冷えていて内側には茶色い輪が水面のあったであろう位置にできていた
そっとカップを拾いシンクの中へ置き、中に水をためる これで茶渋は洗う時にはすぐに取れるはずだ
さらに彼女は部屋の奥へと進む つまりベットのある寝室、彼のところへ
控えめな音をたてて扉を開ける 真っ暗な部屋は自分の手を認識する行為さえ邪魔をした 足元も見えずにすこし苦労をする
すこしよろけながらベット(があると思われる地点)までたどり着いた・・・たどり着いたという距離でもないのだが・・・・とにかくベットまで到達した
あとは簡単だ ダイブ 安眠中だろうが寝不足だろうが私には関係ない そう、関係ない どうしても眠かったら二度寝をすればいい(私と!)
さあ ダイブ!
ところがダイブの結果 きしんだものはスネイプの骨ではなく、つぶれたものはスネイプの内臓ではなく、スプリングがきしみ羽布団がつぶれただけだった
何の手ごたえも暖かさもない「・・・・先生 外泊?」

かすかに聞こえる雨の降る音を聞きながらスネイプは廊下を鳴らし、歩いていた 雨の日の地下は一段と湿気が酷い
苔と雨の湿気ですこしぬめる床を滑らぬように歩きながら彼は図書室へ向かっている 思えば部屋にある本はすでに読みきってしまっていたのだ
図書室のカギを開け、杖の先にともされている小さな光をたよりに目当ての本を探す 
目当てとはいっても特に読みたい本はなく、興味のそそられる本も見当たらない
本当に今日は朝から何の目的のない日だ・・・・のぞんでいない薬を作る以外には
とりあえず実験書、論文の類の棚のなかを探す事にした
本棚の中に正しく陳列されている本の背表紙を指でたどりながらスネイプは小さく溜め息をついた
たぶん今日はろくな事がないだろう そんな気がする

自分以外に誰もいないベットの上では思考をめぐらしていた 
先生はどこで何をしているのだろ・・・・ここに先生がいないときは大抵実験室にいる でもこんな朝早くに?
かちりとベッドサイドのライトをつけベットの上に座ったままであたりを見渡す
脱いだまま放置されている寝間着、あわただしく身支度を整えたようなあと
神経質な先生には珍しい朝の床のぬけかただ
「何か、あったのかなぁ」ぽつりとつぶやきばたりと後ろへ倒れこむ 
倒れ込んだ枕の下あたりでなにかがかさりと音をたてた
枕に違和感を感じたは枕の下へ手を突っ込むと、一枚の羊皮紙をひっぱりだした
その羊皮紙にはフクロウの爪あとと「至急」の文字と(たぶんスネイプ先生の手によって)握りつぶされたあとがある
「ああ、そういうこと」羊皮紙の文面を読む 彼女は事態のすべてを理解した
彼は実験室に居る
はベットから飛び降りるように床の上に移動した ダイブしたしたさいに脱げ落ちてしまったミュールの片方を拾い、足へつっかける
踏みつけるたびにもそもそと音を立てる灰色の絨毯を踏みしめて彼女は部屋を出た
石造りの廊下を足音をたててすすむ 先生の部屋から研究室までは(すべての部屋がダンジョンのように散り散りに配置されたホグワーツの中では)近い(ほうだ)

スネイプは実験室にもどり泡をたてて煮えている液体を眺める
本当に時間のかかる薬だ、とスネイプは思った
そして壁にかかっている古い時計を見上げた
自分の寝室のドアをやかましく盛大にたたいた校内連絡用のふくろうは、もう巣に戻って寝ている頃だろうか
まったく、憎らしいものだスネイプは鍋の中身をながめ続けている それしかする事がみつからないのだ
スネイプは次の材料を取り出すために薬品や薬品の元となる材料の入っている棚に目を向けた
ガラスのはめてある木製の棚扉をあけ、うすい紙袋をとりだす 袋を手に取りスネイプは怪訝な表情をした・・・随分と軽い
これはまだ使い切ってはいないはずだが?
スネイプは袋の中身を確認し 溜め息をついた

は木製のドアを荒々しく音をたてて開けたい衝動をこらえ、静かに音を立てないようにドアを開けた
薄暗い地下の実験室を見渡す 部屋の奥のほうに赤い炎が見えた きっと先生はそこで薬品を製造しているのだろう
早足では部屋の隅の光のあるほうへ向かっていった・・・「おかしい」しかし途中で足を止める
いつもならば部屋のドアを開けた時点で先生は(ムカツクほど感覚が鋭いので)私の気配を察し、振り向くか無視をするかどっちかなのだ
そしていくらなんでも暗すぎる ランプの明かりすら点いていない
いくら陰鬱なスネイプ先生だってここまで暗い中で薬品の調合をしたりはしないだろう(だって危険だ)
目を凝らしゆっくりと一歩づつちかづく 予想した通り、そこに先生の姿は見えずに 赤い炎と鍋の中身だけが活動していた

スネイプは中庭に位置する魔法薬用の草花などが植えられている温室の中にいた
ストックしてあるはずだった昆虫はどうやら逃げていってしまったらしい
昆虫を長期保存する場合は酸素に触れると解けるような仮死の状態にしておいて空気の触れないように密閉しておくのだが
どうやらなにかの拍子に袋が破れてしまっていたようだ
スネイプは先週の最期の授業の時にネビルロングボトムに(授業中の実験の失敗の罰として)薬品の材料や器具を片付けるように命じた事を思い出した
ちいさく舌打ちをうつ やつの失敗に違いない
虫の採取は晴れの日にしたいのだがしかたがない いま必要なのだ
本来ならばこのような面倒な作業は規則違反を犯した憎憎しいグリフィンドールの生徒にでもやらせたいところだが
愚鈍な者どもの集まりである彼らには虫を無傷で採取し、無傷のまま運んでくるなどという高度な作業はどうやらできないらしい
いいつけた虫と違う虫を取ってきてしまうこともしょっちゅうだ 彼らは虫は虫であって 虫に様々な種類があるなど思いつきもしないようだ 
それならば自分で採取したほうが早く面倒もない
スネイプは方眉を跳ね上げた 緑の草の陰にちょうど探していた種類のバッタを見つけたからだ
彼は懐から魔法の杖をとりだし静かに呪文を詠唱した 紅の閃光が地面に落ちる雨粒よりもまっすぐにバッタへとはしる
電流のようなショックを受けて仮死状態に陥ったバッタが動きを止めた スネイプはその様子を確認し、用意してきた袋へバッタをほおりこんだ
とても単純で退屈な作業だ まあ、鍋をずっと眺めつづけるよりはいくらかマシかもしれないが・・・・
そして彼は目の端に新たな虫をとらえると また杖を振った
少し急がなければ、とスネイプは思った いくらあの薬はゆるやかに反応を起こすとしても そろそろ次の材料を調合するタイミングだ

は赤い炎と鍋と、その他いろいろがのっている作業台を観察していた
緑色とオレンジが混ざったようないろの液体 トカゲの燻製の残骸・・・・先生の作っている薬品は骨折の薬だ と彼女は推測した
(推測も何も羊皮紙の中身を読んだのだからそれくらいわかる)
そしてなぜ作りかけの薬品を残してスネイプは部屋を出て行ったのだろうか と思考をめぐらした
見たところ薬品は反応待ちと見える 薬品を途中でほおりなげる事態 ふと目線を上げると材料棚の扉が開いていた
不審に思ってよく見ようと棚にちかより扉に手をかけると 「っ!!」バッタが一匹飛び出てきた
バッタは棚から床へ飛ぶとそのまま部屋のそとへ飛び出ていった
破れた袋 骨折を直すための薬品 彼女は脳を回転させる
そして部屋を出て 苔でぬめる階段を駆け上がり雨の降る中庭へ足を向けた

スネイプが温室から出ようとガラスのドアを押し開けると 中庭に人影が見えた
「何をしている」
雨で白けた視界で、その姿がだという事がわかった
「そんなところにいると風邪をひく」
彼女は何も答えない スネイプの顔を見ようともしなかった「我輩は君にそこで何をしているのかと聞いているのだが?」

名前を呼ぶと少しだけ彼女の首が動いた
「やっと見つけた」とても不機嫌そうな声で彼女は答えた
「そんなところで何をしている」
「先生を探してた」下を向き とても小さな声で彼女はつぶやいた「出て来てよ」
屋根の下にいるスネイプを見ては動かない
雨粒を体中で受け、顔を雨が流れる 白いブラウスは透けて肌に鬱陶しくはりついていた
スネイプは小さく溜め息をつき、雨をけして通さない屋根のついた温室から雨の降る中庭へと足を踏み出した 肩に雨がはねる
「・・・・どういうつもりだ?」
2・3歩彼女に歩み寄り肩をあきれたようにすくめてみせる
「せめて屋根のあるところに移動するんだな」
スネイプはを校舎の中に入るように促すがはそれには応じなかった
「朝から先生 部屋にいないし!」
「それがなんだというのだ」雨の降る庭から移動しようとしないにスネイプは少しいらだった口調で続けた「我輩には部屋を出歩く自由も許されていないのかね」
「学校からの羊皮紙みつけて研究室にいってもやっぱり居ないし!」
「だいたい、我輩を追いかけまわそうとする君のほうがおかしい」
冷たい雨は降りつづけている
雨は朝方のくもの巣の糸のように、天井から下がるビーズのカーテンのように光を反射し、光っている
水の粒がからだの上をはねてつたい落ち、からだの熱を奪っていく このままでは間違いなく風邪をひくだろうとスネイプはおもった
「しかも・・・・!」の手がスネイプのローブを掴む
彼女の手にこびりついた雨粒はローブの繊維に染み込む事もなく手の上でつぶれ、手のひらから腕をつたい流れていった
そして彼女は睨んだ「最低」
「・・・・なにがだ」スネイプはうんざりしたように答え、自分のローブをへかけようとする
はその手を払いのけた「・・・・・防水魔法使わないでよ」すこしヒステリックだと自分でも思った
「ぬれたくないとおもうことはそんなに変わったことではないとおもうのだが・・・・」
ふう、とスネイプは溜め息をつき あきらめたように魔法を解いた 
髪が雨を吸って重たくたれ、ローブはもう一段暗い色へ雨の粒にあわせまだらに変色した
睨みつづけているの目をとじさせるように ひたいに張り付いた髪の毛を指で耳の後ろのほうへ流す
ぬれた眉を指の関節でなでる 肩に置かれた手から体温が感じられた はまぶたを閉じる 雨粒の落ちる速度が緩やかになった気さえした
「土砂降りの雨だって君となら喜んで濡れよう」
不意打ちに聞かされた、あまりにも気のききすぎた言葉に驚きのあまり目を開き、目の前の気のきかないはずの魔法薬の陰湿な教師を凝視する
「これで満足だろう」そういって陰湿で実はこまやかな教師はくるりと方向を転換した
渡り廊下へと手を引き歩いていく
ぬれて足にまとわりつくうざったい草を靴の底でふみつぶし歩く

いつのまにか小さくなった雨粒は「どしゃぶりの雨」から「春と夏の間の小雨」にクラスチェンジしていた

とても非生産的な休日の過ごしかたをしたとスネイプは一日の終わりにベットのシーツの上で思った
なんの進展もなく、なにも得たものはない 時間をつぶしつづけ、カロリーを消費し、結局魔法薬は完成していない、
明日になる事を待ちつづけるだけだ ただし、暖かくなったベットの上で
その温度だけが今日の収穫だ





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ながながと書いたわりにはだらだらとした作品ですね(そして非常にうざったい)
長い間お待たせして申し訳ありませんでした花月綺さま
私はリクのたびに毎回リク者様に「お待たせしましたごめんなさい」と言ってるような気がします
実際、あやまらなければいけないほど遅いんですけどね

追いかけっこというよりはすれ違いに近いですかね
むしろスネイプはバッタと追いかけっこのような・・・何はともあれ私は昆虫採集をするスネ萌えですが あなたはどうですか

・・・・・あまりおこらないでください

トラ


2003/6/1