赤と誘惑





「ストロベリーソース」

それは透明な赤い色だった

「スイカ、クランベリー、トマト、カンパリソーダ・・・・・・」



「飲んでみるか?」

紛う事無きそれは薬品

「遠慮しておきます」

両手を肩より上にあげて気のない降参のポーズ
休日に行われる趣味の実験。
まったく、彼の気がしれない。


「赤くて綺麗なのになぁ・・・・」

「綺麗な色は警告の色だ。自然界ではな」

「先生が自然とか言うのはにあわないですよ」

「・・・・論旨が一貫していないと思うのだが」

「誘惑の色でもあるんじゃないですか? 花って綺麗な色してますから」

「ああ、警告でもあり、誘惑でもあるのだろうな」

「矛盾。」

「まあ、な。」

カビ臭い地下の実験室の中で辛気臭い黒いローブが翻[ヒルガエ]る

「袖、邪魔じゃないですか?」

「君は・・・・・退屈ならば外へでも何処へでも行けばいいのではないかな」

迷惑そうな顔。鍋に漬かりそうな袖よりも私のほうが邪魔だっていうの?

「あー、復習でもしようかな。道具を使う許可をいただけないでしょうか?」

「ああ、これ以上我輩の崇高なる実験を邪魔をしないというのならな」

「前向きに善処いたしましょう。」

「・・・・・・・・」

無視かい



材料なんだったかな〜 ああ、多分これ。
あとは・・・・・

「何を作っているのだ?」

自分の実験が一段落したらしいのかスネイプ先生が様子を見にきたらしい
大丈夫ですって、今回は爆発させたりしませんから

「保守義務を発生させて頂きたく存じます」

「・・・・面倒な事は起こしてほしくないのだが」

「その可能性は否定できないかもしれません」

「いいかげんその鬱陶しい喋り方をやめないか」

今度は私が無視してやる
ポンと小気味のいい音をたてて鍋の中身は出来上がったようだ
ふふん、

「・・・・?」

無言で鍋の中身を確認する うん、いい感じ

 何をしているのだ。」

いぶかしがる先生を更に無視して
ニヤリと笑い私は鍋の中身を先生にぶちませる


「なっ 何をする!!」


「あははははははは!!」

「〜〜〜〜〜何のつもりだ!!!!」

赤く染まるスネイプ先生。 顔の血色がよくなるだけではなく、服も、髪も

「もっと生徒に好かれるようにと思ってv」

そう染色薬 それも、とんでもなく濃い奴。赤い誘惑の色。

「余計なお世話だ!!」

あ〜あ 残念 さすがに先生だけあって一瞬の魔法で赤い色は消えてしまった

「もったいない・・・・」

「まったく、何を考えているのだ 君の寮から減点せねばならないな」

「ああ、先生そう来ますか。それズルイですよ。」

「ハン、教師を馬鹿にするとこうなるのだよ50、いや、それでは足りぬな」

こういう時の先生はとても楽しそうだ。嫌な奴。

「そんなことしたら先生に今までされたことみんなバラしてやるから」

「我輩がいつ君に何をしたというのだ」

ちょっと、ここは私にあやまるところでしょうが。ハッタリはきかないみたいだ
 どうしよう。
火に油注いだだけっぽい感じも否めないわ

「第一、もしもそのような事があったならば君も退校に追い込まれるのではない
かな」
「死なばもろともですよ、先生」

自分では決め台詞のはずだったのだが先生は笑い出す

「せ、先生・・・?」

おかしくなっちゃったのかなこの人・・・・

「・・・・・・君には、更なる口止めが必要なようだな ミス



「そうですね、よっぽどの事じゃないとうっかり人に喋っちゃうかもしれません 」



「赤くなくたって先生は魅力的ですよ〜」



「もう、黙っていろ」



「大好きです」



楽しくてしょうがない休日の午後 明日は遅刻するかもしれない










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後日談


魔法薬学の授業中にスネイプ先生のローブの裏地が何者かにより赤く染められた
衣服に無頓着な先生が気付くのは夕刻で その日のスネイプの姿は学園中の噂に
なった模様
犯人はウィーズリーの双子だと思われているようだが 

実際の犯人は・・・・?





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赤スネイプ火に強い 黄色スネイプ怪力で 青スネイプでも泳げない

トラ


2002/8/25