ラン・ロ―ラ・ラン





、今日もやるのかい?」

隣の赤毛の双子の片方が言った

「ええ、もちろんよジョージ。」

「今日は僕達クィディッチの練習があるからつきあえないよ?」

「一人でも大丈夫よフレッド。」

一つ前の授業をキャンセルして(っていうかサボり)機をうかがっていた

「まあ、イタズラは楽しいけどさぁ・・・・」

右側のジョージが頬杖をついてぶつぶつと言う

「何よ?」

私は顔を上げて右側を向く そこにはジョージの顔があった
(むしろなかったら怖い)

「なんでそんなにスネイプにこだわるわけ?」

「それは・・・・・」

「なんだよ、教えてくれないのか?」

左右に覗き込まれる形になって非常に居心地が悪い

「は、ほら、もう時間じゃない?」

そんなわけでごまかしてみることにする。

「あー、もうそんな時間か」

「じゃあ、 捕まらないようにな〜」

「じゃあ、またね」

後ろ向きに手を振りながらだらだらと歩いていく双子を見送り

1、

2、

3、

頭の中で数を数えながらシュミレート


ココは動く階段の回廊の2階、そしてスネイプのくる階は1階。
落した本(図書室で見つけた重くて頑丈そうな)が下に落ちるまでが1秒の半分くらい

その音に先生はすぐに気付いて上を見上げて
そして下を見てにやけている私を見つけて追いかけてくるだろう

いつものように






「ん、発見。」

地価の階段から上がってきて職員準備室に向かう途中のスネイプ
もう、彼のライフスタイルは調査済みである。

目標地点到達まであと3歩


「・・・よし。」


3、

2、

1、

「・・・!!」

スネイプの鼻先を掠めて上から落ちてきた本が
バサバサと派手な音をたてて床にたたきつけられた

さあ、今日はどれくらいかかる?

私は階段の手すりから身を乗り出して階下をうかがう

スネイプはうんざり(普段の顔よりちょっと怒ってる?)した顔で本を拾い、ほこりを払って近くにいた適当な生徒に押し付けるようにわたした


「この本を図書室まで返しておくように」

その生徒の向かって右胸に赤とオレンジ色のエンブレムを見つけて眉を露骨にしかめる

「それと、溶けた菓子のついた手で階段の手すりを汚すなロングボトム」

重箱の隅をつつくようなその目には毎回驚かされます

「グリフィンドールから5点減点だ」

ああ、可哀想に

って原因は私か。


「ピーブスか!!」


本を落した犯人を突き止めようと顔を上に上げるスネイプ
一瞬ふらついたのは貧血ですか?
ずっと下を向いてる人が急に上を向くとふらつきますよね
まあ、先生は背が高いからしょうがないんでしょうけど

なんにせよ人と顔を合わせてはなすことは大事な事ですよね

たとえ、その顔が恐くても。


!!!!」

だいたい落してから15秒くらい
最近私に気付くまでの時間が短くなってきてるようだけど

うわ、ブラックリストってやつ

「そこで待っていろ、今日こそは罰を与えてやる!!」

怖い顔をしたスネイプは私を指差し(失礼だわ!)怒鳴る
でも、そんなこといわれて待ってる人なんでいないでしょう?

「嫌です」

スネイプが一歩を踏み出した時がスタートの合図
自分の荷物は横で不安げな顔をしている友人に押し付けて上へとのぼっていく

走り迫ってくるスネイプ
でも、簡単には追いつけない

「止まれ!!!」

「嫌ですってば!」

スネイプは大きい
だから授業が終わってわらわら回廊に出てきた生徒を掻き分けなくてはいけない

!!」

ぜえぜえと息を荒げ髪を乱しながら追いかけてくる
段をとばして走ってくる

「なんですか?!」

さあ、追いついてみてよ!

走る 走る

階段を駆け上る


最初は一階分の距離があったのに今は大分追いつかれている

「ヤバイかも・・・」

今日は双子の助けもないし

足の長さが違うので飛ばせる段に差が出て、追いつかれそう

「逃げても無駄だ、。」

スネイプだって息上がってるくせにー―――
ああ、追いつかれそう。

「そろそろ観念したらどうだね。」

・・・・どうしよう

すぐうしろにはスネイプが迫ってきている
追いつかれるのも時間の問題。困ったなぁ



!!伏せて!!!」

聞きなれた声に反射的に姿勢を低くする あの声は双子だ。

突然、窓ガラスが大きい音と共に割られて硬いブラッジャーが飛び出してくる

「な、何だ・・・・!!」
割れたガラスがスネイプの足を止める
やるじゃない、双子!

「フレッド!ジョージ!!ありがとう!!」
たぶん外で聞いてると思うから大声で声を返す
窓の外で二つの影が手を振っているのが見えた 
たぶん今ごろウッドにでも怒られてるんじゃないかなぁ

「っく グリフィンドールから減点20点だ!」
バリバリガラスを踏み潰しながらまだ追いかけてくるスネイプ
しつこいってば!!

まあ、ガラス割っちゃ減点もされるでしょうけどね
って、双子にあきれてる場合じゃない。

全速力で階段を駆け上る、もう少しで屋根裏に入ることができる
私の箒を隠してある屋根裏に続く縄梯子(もちろんお手製)がちかづいてきた



「う、嘘でしょ・・・?」
大きな揺れと共に
自分の足の下にある階段が突然向きを変えた

階段の先は空虚、このままはしっていけば落ちてしまう
しょうがなく私は足を止めた 


「・・・・・もう逃げ場はないようだな」

事情を察したスネイプは歩みを緩めかつかつと靴音を鳴らして
一段づつゆっくりと階段を上ってくる

・・・・嫌味な奴め

さっき双子が投げ入れたままの、足元に転がっていたブラッジャーを苛立ち紛れに窓の外へ放り投げる

また窓が割れた

窓ガラスの割れる音にスネイプは眉をひそめて嫌そうな顔をしたが、特に何も言わずに足を進めている


「・・・・・・。」


あと5段という所でスネイプは足を止めて 小さく溜め息をついた

「・・・・・・どうしてお前は、こう、問題を起こすのだ」

「・・・・・・。」


「黙っていないで 何か言ったらどうだ」

「・・・・・・・。」

「成績はあまり悪くない。普段の素行も・・・まあ、良くは無いが範疇内だ」

「・・・・・・・・・。」

「・・・・それなのにたまに、まるで癇癪を起こしたようにとんでもない事をする。何か問題でもあるのか?」




先生は片方の手をこめかみに手を当てて もう片方の手を肩をすくめながら持ち上げ、また力なく落す

私は窓の外を睨みつづけてただ機会を待っていた

「・・・・・先生が」

だまって方眉をあげ次の言葉を待っていた先生のアクションは、まるでそのあたりの普通の教師みたいだった

「私は・・・・・・!」

両のこぶしを強く握り締めて、私はとんでもない事を雰囲気に流されて言う所だった

私がためらって、意味の無いきっかけのためだけのような短い単語を発している時も
先生は腕を組んで何も言わずに聞こうとしてくれていた 

だから、言ってしまうのには最高のタイミングだったと思う

・・・・結局 最期までは言わなかったけど

私はその間正面にあたる窓の外をずっと見ていた

でも、もうおしまい


私は口を閉じ スネイプの目を見てニッと笑う

「? 何をしている」

 
驚いたスネイプはいそいで動こうとしたけど間に合わない

、何をしている!!」

うしろむきに大きな一歩を踏み出す もう地面なんてないのに

もちろん私はバランスを崩して下までまっさかさま

落ちているあいだは天上しか見えなかったけど
正面の壁から天井まで視界が移るときに、すごくおどろいた顔のスネイプが見えた


!!」

スネイプは空虚に続く階段から身を乗り出し、少しでも落下の
ショックをやわらげようと杖を構えた


しかし見えたのは落ちていくではなく
もうすでに床にたたきつけられたでもなく


視界に入ったのは赤毛の頭が二つと二本の箒と

その箒に乗った赤毛の双子に抱えられているだった

「・・・・へへ。」

上を見上げスネイプと目のあったは馬鹿にしたように笑い

「私が、本当におちたとでも思ったの!!」

大声でものすごい形相のスネイプに呼びかけた



「ーーーーーーーーーーーグリフィンドールから200点の減点だ!!!」


この世のものとも思えない咆哮をあとに
3人は階下へと飛び去った

あの長い階段をスネイプが歩いて下ってくるのにはかなりの時間がかかるだろう





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うへへ、双子ドリともスネドリともどっちつかずなドリでした

ヨンパチと平行して書いていたので普段よりもあらが沢山かも

まえに、タイトルと同じ名前の映画があったのですよ。
私は見てないんですけどね、タイトルがとても好きでした。
(名前は変換されちゃうだろうけど)

最期のオチが非常にわかりにくいですね:トラ

2003/1/22