ハローハイスクールディ










青学高校入学…この桜咲く校舎の中、私はまた新しい春を迎えます……。
そして神様仏様サージャリム様、どうか今年こそ平穏な学園生活をください。



正門をくぐりました。
初々しくも着慣れない新品の制服に身を包み、桜散る道を歩く。
ちらほらと視界の隅々に映る生徒たちはまごうことなき新入生…といっても大半が内部受験上がりなので見知った顔で。
それでもそれでも、薄紅色の桜の花と、春の陽気、そして新しい制服。

これでかというくらいに輝かしく始まりを祝福しているように思えるのです。



てゆうか思いたいのです。




本当に頼みますよ、先生。
昇降口を通り過ぎ、まず向かうは体育館前。
クラス発表の大舞台。
そして、今年の運命の分かれ道。

平穏か、それとも………。






見上げた白い紙、そこにすべての命運が突っ込んであったと。












、うららかで穏やかな桜咲く春。


ストレートパンチを真っ向から喰らった。






「また一緒だね」
「そー……っすね」
入学式、肩を落としている生徒もはなはだ珍しい。
てゆうか落としたくもなる。
内部受験で中学からあがってきた者達は、生徒数が多いくせに一律して一般生徒と同じクラス編成をしない。
しかも、一貫した授業制度を貫く青学の方針としては、はじめのクラス編成以降一切クラス替えはしないわけで。

つまり…つまり…それは………。

「これから3年、よろしく…」
わかったように笑う、とてもとてもさわやかーで、うれしそーで、だからこそ妙な感じ。





あの、慌ただしく激しく絶え間なく騒々しかった1年は、もうあと3年続くみたいです。

私はこれからの高校生活を思っては、入学式早々呆けていた。








だから手塚がそれともなく持ってきた入部届けに言われるがまま名前を書いちゃったんだ。