「フレジョ、高速移動よ!」


がフレジョに指示を与えます。
フレジョは待っていたと言わんばかりに高速で移動し始めます。
素早い動きはいたずらの極意ですからね。


「次にいたずら!」
「甘い!」

が叫んだと同時に、スネイオウの懐から杖が出ます!
あ、あぶない!!


ピカーッと光る杖に、リドエルとそれを阻止しようと慌ててスネイオウに攻撃をしかけます。
ちょっとそれは○ケモンでは反則ですよ、リドエル。

「たとえ反則でもを守るためならしょうがないだろう!」

それもそうですね。
ですが杖の光は一点に集中してめがけて飛んできます!


「きゃああああ!!」


の叫び声が暗い地下道に響きます。
も、もうよけられない!!






は僕が守るんだ!!」

そのときの耳に聞こえた頼もしい声。
の肩でふるえていたロングボトムは震える足を叱咤しての前に飛び降りたのです!!


「ロングボトム!!」

「わぁーーーーー!!」



めがけて飛んできた光は、ロングボトムの身体にすべて突き刺さってゆきました!
まばゆい光が地下道中に照らされ、それからそれはだんだんと収束されていきました。
ロングボトムはどうなったのでしょう…。


「ロングボトム?ロングボトム?」
の手がロングボトムの身体を揺らします…だけどロングボトムの身体はもうぴくりとも動きません。
の目からはぽたりぽたりと涙がこぼれてゆきました。

「ひどい…」

あんなに臆病でおちこぼれだったロングボトムは、最後にとても勇敢な姿を見せてくれました。
ロングボトムはもう、落ちこぼれなんかじゃないですね、


は涙を拭って立ち上がります。
スネイオウを捕まえること、それがなによりのロングボトムへのはなむけだと思ったからです。
幸いスネイオウはさっきリドエルが放った一撃を受けてのびてしまっているようです。
さぁ!モンスターボールを投げるのです!!



「えい!!」



投げたモンスターボールに、のびていたスネイオウはあっけなく捕まってゆきました。
これでは晴れてマジモンマスターになれたわけですね。
でも…あまりにも犠牲は大きかったように思えます。

「ロングボトム…」

横たわるロングボトムを見てはまた涙をにじませます……あれ?
でも変ですよ、かすかにロングボトムの身体は動いているようです…これは…?


「死ぬわけないじゃーん」
「スネイオウが持ってた杖はぼくらの悪戯グッズのだまし杖さ!」

なるほど、スネイオウはフレジョのいたずらに見事ひっかかってくれたわけですね。
早く起きろよと、無情にもフレジョはロングボトムを叩き起こします。
よかったですね、






それからすべてのマジモンをコンプリートしたは、心強い3匹と一緒にスネイオウを捕まえたモンスターボールを持ってスリザリン都市へ帰っていきました。
そしてどこからともなく現れたダンブルドンはにマジモンマスターの証をプレゼントしました。
どうやらダンブルドンはマジモンの神さまみたいなようです。

はこれから3匹と新しく仲間になったスネイオウと一緒に、大スターになりました。




めでたしめでたし。